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2010.06.17

久々SS!

久々に追記にてSSです。
芸能人×一般人
ずばずばいうかっこいい女の人が書きたかった。
はじめその気なかったけど、一応別れちゃう話になっちゃったんで、そんなの嫌!な人は注意。
でも割と女の人が爽やかに吹っ切れています。なので、そこまで切ない話じゃないです。
あ、男は割りと最低。
あくまで目指したのはかっこいい女性です。強い女性です。
題名? そんなものないよ。


拍手返信
蒼榎さんへ

拍手ありがとうございます!
返信遅くなり申し訳ありません!
さすがにビリビリは嫌ですよね。私は掃除のことまでうっかり考えてしまうので、頼むから丁寧に開けてくれと思ってしまいます。後始末が大変。
その場で見て感動してもらうと贈った側としてはとても嬉しいですよね!
ライオンもご拝読ありがとうございます!とても中途半端なのですが……せっかくキャラだけはできたので続き書きたいですね。できたといってもまだ3人しか考えていないんですが。ええ、ライオンさんと主人公と魔女です。その他も考えなければ。
テスト応援ありがとうございます!テスト無事に終わりましたー。でも結果をまだ教えてくれない。



続きが書けたら今後男が頑張る話を書きたい。






 世界の違う人間と交際などするものじゃない。テレビ画面を眺めながらしみじみ思った。
 はて、まずどうしてこの画面に笑顔で映っている人間とお付き合いをすることになったのかと頭を巡らせ、ああ、同窓会だ、と思い当たった。
 お互い、というか、あっちは多少は覚えていてくれたらしいが、残念なことに私は仲の良かった子しか覚えていなかった。だから、皆がお前一気に有名人になりやがって、と彼をつつくのを見て、同級生に有名人になった人がいたということを知ったのだった。
 きゃっきゃっ言う女子に混じる気はなく、そもそも芸能人にさしたる興味もなかったので、そんな彼をうらやましそうに見ている男子と混じりながら飲んでいた。飲み放題なので、飲まなければ損だと思ったのだ。まあ、おかげで飲みに飲んで呑まれたのである。
 で、気がついたら隣に例の彼がいたわけである。真っ裸で。
 いやいやいや、と思って目を擦っても頭を振ってもそれはそこに存在した上に、私も裸だったのである。
 昨日、話すらしていないはずでは、と一生懸命記憶を遡ろうとしても、最後に何か呼び止められたような気がしないでもない、といった感じである。
 経緯がわからないが、どう考えても一線は越えてしまった。そろりそろりとベッドを抜け出そうとしたら腕を掴まれた。つむっていたはずの瞼を開いて、彼は微笑んだ。
「おはよう、柴崎さん。良い朝だね」
 CMで見た、爽やかな笑みだった。
 そんなこんなで始まってしまった関係だったが、割と良好だった。と思っていたのはどうもこのテレビを見るに私だけだったようだ。アナウンサーが淡々とニュースを告げる。
『俳優松村卓さんと歌手のルイカさんが交際していたことが判明。ルイカさんは妊娠3ヶ月であるらしく、近々記者会見も開くことを予定しているとのことです。番組に届いた文書では二人とも関係を認めており、幸せになりますとルイカさんは語り……』
 ある程度二人の様子を語ると、画面は二人が書いたと言う文書に移った。確かに両方に幸せにします、なります、と書いてある。
 ちなみに私の彼は松村卓である。
 文書は確かに彼の字だった。自分の彼氏が違う女性と幸せになりますと言っている。しかも私は一切それに関して連絡を受けていない。妊娠三ヶ月? 私たちが付き合い始めてもう10ヶ月になるんだけど。
 これは、頭にきても仕方ない。きっと皆私に同情するだろう。
 テレビを消して外にでる。日差しが強くて日焼け止め塗ればよかったと後悔しながら歩くと5分ほどで目的地に着いた。店内は空いていた。若い女性が微笑みながらこちらへどうぞと促してくれたので、席についた。
「いらっしゃいませ。本日はどういったご用件ですか?」
「携帯を解約しようと思いまして」
 微笑む彼女に負けじと、私も笑顔を返した。






 荒れた気持ちも一時のもの。携帯を解約し、アパートも引越し、新生活をスタートさせて早4ヶ月。今はすがすがしい気持ちでいっぱいだ。新しい恋をしてもいい気にもなってくる。ちなみに今日は合コンである。嬉々として服を選んでいるとインターホンが鳴り響いた。
「お届け物です」
 親からジャガイモが届いたのだろうか。シャチハタ印鑑を持って玄関を開けた。
「……は?」
 私の口から間の抜けた声が出た。だって、そこにいたのは。
「久しぶり、静」
 現在月9ドラマで活躍し、歌手のルイカの婚約者として有名な、松村卓だった。
 ぽかんとした私を押しのけて彼は部屋に入っていく。靴をそろえて脱がれ、リビングのイスに座られるまで惚けていたが、私を呼ぶ声に慌てて彼の後を追った。
「ちょっと、どういうつもり?」
 勤めて冷静に声を出したつもりだったが、やはりどこかとげとげしい。
「こっちの台詞だよ」
 卓は私に厳しい目を向けた。
「急に連絡が取れなくなるし、家は引っ越してる。会社も教えてもらわなかったから探すのに苦労したんだ」
「私を探す必要なんてなかったでしょう」
「探すに決まってるじゃないか」
 この人は何を言っているんだろう。苛立った彼の瞳に、私は自分が冷めていくのを感じた。
「恋人と急に連絡が取れなくなったんだ。探すに決まってる」
「恋人? 冗談言わないでよ。あなたには別の相手がいるんでしょう? ああ、彼女は恋人じゃなくて結婚相手だったわね」
 忘れてた、子供も一緒だった。そう付け加えると彼は目を吊り上げた。
「違うんだ。聞いてくれ」
「言い訳を? 必要ない、私と貴方はもう4ヶ月も前に終わっているでしょう?」
「終わってない! これを見てくれ」
 彼はデスクに置いてあったリモコンを手に取るとテレビを付けた。何回かチャンネルを変えて、ほら、と私にテレビを見るように促した。しぶしぶそれに目を向けると、松村卓とルイカ婚約解消と書かれていた。
『松村卓さんとルイカさんの婚約が、先日解消されました。原因はルイカさんの妊娠が嘘だったと…』
「うそ?」
 アナウンサーの言葉に思わず口を開くと、卓は私の肩を掴んで引き寄せた。
「そう、嘘だったんだ。俺も、子供ができたと聞いたから責任を取るつもりだったけど、嘘なら無効だよ。だから彼女はもう関係ないんだ」
 ね、と変わらぬ笑顔で言う彼に、ああ、この無害そうな彼が好きだったな、と思い出す。でも、好きだっただけだ。
「それとこれと、どう関係あるの?」
「……え?」
 私がこんなことを言うとは思っていなかったんだろう。彼は心底驚いた顔をした。
「あなたは、彼女に妊娠してると言われて、そう信じたのでしょう? つまり、そう言われても信じられる関係があったのでしょう?」
 肩に置かれた彼の手を払いのけると、彼はゆっくりした動作でその手を下に下ろした。目が泳いでいる。きっと、どう言えばいいか考えているのだろう。事実なのになぜまだ何かを取り繕うとするのだろう。
「だけど、それは一回だけで」
「一回でも、関係があったのでしょう? なら、それは浮気よ」
 懸命に頭を働かせて考えた彼の言葉を遮るようにして告げると、目を丸くした。おそらく彼の中ではルイカとの関係が解消したら、また仲良くお付き合いができると思っていたのだろう。冗談じゃない。私はそんなに単純で、軽い女だと思われていたのだろうか。
「ふざけないでよ」
 付き合ってからはじめて聞くであろう私の声に、彼はぴくりと肩を振るわせた。
「マスコミに手紙は出すくせに、私には一切連絡なしで、しかもニュースの内容は婚約ですって? 馬鹿にするのもいい加減にしなさいよ。そこまでコケにされて、怒らないほど私はお人よしじゃないのよ」
 きっと、私は文句を言わないと思っていたのに違いない。彼にはそれだけ自分に自信があったのだろう。自分からお願いして断る女がいるということを想像したこともないのかもしれない。目を見開いて、一歩、二歩、後ろに下がる彼に、精一杯の笑顔を送ってあげた。
「お帰り下さい、松村さん」
 もう、私と彼は、赤の他人である。
 彼は、泣きそうな顔をして、でもおとなしく、部屋を出て行った。
 ドアの閉まる音を聞いて、テレビを消す。すっかり時間を食ってしまった。今から今日の服を選ばなければならない。メイクも完璧にしなければならない。なぜなら私はあの男を見返すほど良い女にならなければいけないからだ。
「……負けてたまるか」
 呟いた自分の声に気合をもらい、クローゼットを力いっぱい開けた。



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