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2011.05.16

内定出たよ!

お久しぶりです!
本日はおめでたいお知らせ!


管理人、内定でましたー!


第一志望ではないのですが、とりあえず路頭に迷うことはなさそうです。
応援ありがとうございました。
第一志望も諦めてはいないので、就職活動はまだ続けます。
なので、内定は出ましたが、更新速度も相変わらずになりそうです。
これからもとろとろとろ子で頑張ります!




で、せっかくなので、就職活動中に書いてた相変わらずいつも通りの続きそうで続かない話をおまけで載せておきます。
ファンタジーだよ。あえてもう一度いうけど続きそうで続かないんだよ!
中途半端大嫌い! という方はやめたほうがいいかもしれないです。
では続きからどうぞ!







 突然だがわが国は完全な王族国家、貴族万歳国家である。血筋が全て、家柄が全ての、王族貴族以外はほそぼそと暮らすしかない超理不尽国家である。そして私はそんな国でほそぼそと暮らす平民であった。
 さて、そんな私であったが、とある事情でほそぼそと暮らすことすら叶わなくなり、住む住居も失って、とりあえず違う町に行くために通る森を散策中の身の上である。言い換えよう、もっと言うなら違う町に行くための森を散策してたら出口も入り口もわからない、完全迷子の状況に陥っている。さらに言うと、空腹でもう一歩も動けず、地面と仲良くなっている次第である。
 というか本当にやばい。意識が朦朧としている。三日間食べ物を口にしていない。腹が減りすぎて腹の虫も鳴くのをやめた。水分だけは木の葉につく朝露で摂取できた。貧乏人ここに極まり。
 そんなことを考えて気を紛らわせているが限界だ。腹が減りすぎて腹が痛い。胃が消化されそう。ああ、何で初日に見た野うさぎを見逃したんだろう。なぜかわいいなーで済ませた。今なら躊躇わず捕獲する。肉をくれ。
「なんだこれは」
 ふと頭上から声が聞こえた。しかし残念ながらもうすでに顔を上げる体力すらない。でも生きていることを伝えることで助けてくれないかという思いからとりあえずうめき声をあげておいた。なぜならしゃべる体力もないからだ。教訓、無駄に歩き続けると体力持たないんだよ気をつけようね!
「人ですねえ。道に迷ったというところでしょうか」
 違う男の声が丁寧にも今の状況を説明してくれる。そうです、道に迷ったんです。
「どうします?」
「どうするもない。捨てておけ。興味ない」
 うおおおおおおーい!
 思わず心の中で盛大な突込みをしてしまう。興味ないのはわからないでもないけど迷惑なのもわからないでもないけど、せめて何かしろよ! おこぼれ頂戴!
 どうせ偉そうな口ぶりから貴族だろうことはわかる。ならば金はあるはずだ。ここで出し渋るなんてことしなくてもいいはずである。看病しろとは言わない。何かください、切実に。
「行くぞ」
 その声に盛大に反応した。本当に行く気だこいつ!
 その瞬間、残った体力で思い切り腕を伸ばした。すると都合良く何かをつかんだ。暖かいからきっと声の主の体の一部だろう。やったね!
「な、何だ離せ小娘!」
「ええい小娘でも何でもいい、とにかく食べ物くださいパンでいいから!」
「そんなに体力があるのなら死なないだろう!」
「火事場の馬鹿力です! もう助けてとは言わない、死んでもいいから何か食べ物、死ぬ前に美味しいものを食べて死にたい、パンでいいから!」
「最後に食べる美味しいものがパンなのか!?」
「平民なめんなパンなんかまず食えないんだから! 最後に食べたのはキャベツの漬物です、日持ちするから!」
 言った瞬間思い切り同情の視線を感じたがそんなものはどうでもいい。しかし、どうにもしゃべりすぎたらいい。何てったって最後の体力だった。あ、と思った瞬間、はい、暗転。




 あったかーい。という感想を抱いて目が覚めたのは初めてだ。いつもは寒い痛い、あとお腹空いたという感想で目が覚める。ところで私何か握ってないか?
 とりあえず目を開けてみると、見事なカーテンレールのあるお姫様ベッドに寝そべっているのがすぐにわかった。だってひらひらが視界に入る。そうお姫様ベッド。私、固い木製の床でしか寝たことないのに。しかも敷布団なし。とりあえず跳ねてみた。うおーすげー、飛ぶよこれすげー。貴族は毎日こんなので寝てるのかなんて天国!
 ベッドの上からひとしきりじろじろ見ると見るもの全てが初めての高級品。ドアの取っ手までキラキラしてるんだけど必要性あるの?
 とりあえず気分も落ち着いてきた。平民の神経は図太いのだ、一々動揺なんかしない。とりあえず気になった手に握っているものの正体を見るために掌をゆっくり開く。
 靴下だった。
 嫌に高級そうだが見間違うことなく靴下である。え、何でこんなの握ってるの?
 疑問を頭に浮かべながらマジマジと見ていたら突然ドアが開く。
「あらあらあらあら目が覚めたのね大変!」
 メイド服に身を包んだメイド服が似合わないおばさんが私のことを見てそそくさと再び外へ出て行った。あまりの素早さにメイド服をやめた方がいいという突っ込みすらできなかった。そしてそう時間が経たない内にそのおばさんと男性二人が部屋に入ってくる。その内一人の金髪で釣り目の碧眼男がずんずんと歩いてきて、私の手の中の靴下を奪い取った。
「元気そうだな小娘」
 あの声の主だ。
 ということはどうやら見捨てずに拾ってくれたらしい。ありがたや。
「元気さだけが取り柄の小娘ですので。ところでなぜ私はあの靴下を?」
「目覚めて初めに聞くのがそれなのか?」
 いやだって、なぜここに、と聞くよりも一番の疑問なのである。
「お前が俺の靴下を握って気絶するからだ。なぜ気絶したのにあんなに力があるんだ?」
 どうやら引っぺがそうとしてもどうにも引き剥がせなかったらしい。なるほど、泣く泣く靴下を脱いで私に与えたということか。
「助けて下さりありがとうございます」
 とりあえず助けてくれたのは事実である。今は空腹も感じないし意識も朦朧としない。しっかりと治療してくれた証拠である。
 礼を言うと、男は面食らったように目を瞬かせる。
「強引な女だと思ったらしおらしくもなって……調子の狂う女だな……」
 中々失礼なことを言われたのではないだろうか。
 見るからに高級そうな手袋、高級そうなブーツ、高級そうな服を身にまとった、全身高級男は呆れた表情で私を見下ろす。私がベッドに座っていて、男が立っているのだから仕方ないのだが、釈然としないのはなぜだろう。
「名前は?」
「無しです」
「わかったナッシーだな」
「すいませんでした。ロゼです」
 いくらなんでもそれはない。ナッシーと呼ばれる自分を想像してしまい、仕方なく自分の名を告げる。
「はじめからそう言え。ではロゼ、お前、なぜあそこにいた」
「かくかくしかじかで……」
「打ち首という手があるのだが」
「住む家も何もかもなくしてとりあえず隣の町に行こうと思ったんですが道に迷い死に掛けてました」
「なるほど」
 貴族の権限「打ち首」を出されたら従うしかない。生まれが違うというだけでこの差。本当、世の中理不尽。絶対来世はたらふく飯が食える生き物になる。
 お貴族様は歯軋りしている私になど見向きもせずに、メイド服の似合わないメイドから紙を受け取り、私に手渡してきた。
「では、これにサインして頂こうか」
「何の書類でしょうか」
「大丈夫だ、問題はない。とりあえず、サインか打ち首だが」
「よろこんで!」
 今すぐ書けというオーラを出されていたので、とりあえず、署名をする。慌てて書いた汚い字を見て男はとても満足そうだ。
「ではこれにてお前は私の専属の召使になった」
 ……何?
 頭に疑問符が浮かぶ。そんな私に男はさっきサインした紙を渡す。

『契約書
 汝はオーウェン・フォルス・ウェルターズを主とし、絶対の忠誠心を持ち、主の望むままに召し使える者となることをここに誓う。
 ロゼ・マルベルト』

 なんてこった。
 思わず口をぽかんと開けて紙、いや、契約書を読み返す。しかし何度読んでも結果は同じである。しかもご丁寧に魔女の契約書である。つまり、魔法がかかった契約書であり、たとえ破いたところでどうしようもなく、この誓いを破れば呪いがかかる。早く言えば死ぬ。
 なんてこった。
 もう一度口の中でつぶやく。なんてこった、この私が大嫌いな貴族の召使いになるだなんて!
 あまりのことにどうにもできないでいると、腕に契約印が現れる。本格的に契約完了である。
「あ、ありえない! これだから貴族は……いたたたたたいたーい!」
 不満を口にしたら腕の契約印が激しく痛んだ。痛い痛い痛い!
 これが魔女の契約書の恐ろしいところである。逆らったら罰を、ということで、契約印が激しく痛む。それはもう半端ない痛みである。噂には聞いていたがここまで痛いとは思ってなかった。小指をぶつける程度だなんて思っていたのがいけない。頭をスコップで殴られる痛みだ。例えだけど。
 痛みにのた打ち回っていると、男は冷静につぶやく。
「謝らないと痛みは治まらないが」
「すいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたー!」
 痛みのあまり大声で叫ぶと男は迷惑そうな顔をする。ちくしょうお前のせいなのに!
 しかし謝った途端本当に痛みが消えた。何てことだ、これでは本当に逆らえないし、悪口すら言えない。
 言葉にできないのならと心の中で盛大に罵ってみる。どうやらこれは平気らしい。やったねばーか!
「ではロゼ・マルベルト。これよりお前は私の召使いだ。いいな」
 いいなも何も強制的にそうなるしかない。仕方なしに返事をすると、男は満足そうに微笑んだ。ちくしょう、ライオンに生まれ変わったら真っ先にお前を食ってやる!
 心の中で愚痴りながら、ふと、あることを思う。
 そうだ、これだけは確認しなければ。
「あのー」
「何だ」
「三食ご飯は出ますか?」
 男は微笑んだまま固まった。










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